自分が口臭だから子供に遺伝子しないか、親が口臭だったから自分も口臭になったのではないか、このように悩みを抱えている方もいることでしょう。
でも、口臭は本当に遺伝するのでしょうか。
遺伝の前に口臭の種類を紹介
口臭には、生理的口臭と病的口臭があります。
生理的口臭は健康な人でも普通に起こる口臭のことです。
起床時口臭、疲労時口臭、緊張時口臭、空腹時口臭などがあります。
朝起きたときに口臭が強いと感じた経験を持つ方もいることでしょう。
朝は口臭が強くても、日中過ごしていると次第に気になってきます。
これは寝ている間は唾液の分泌量が少なくなり、唾液による自浄作用が落ちて口の中で細菌が繁殖しやすくなるからです。
口の中に棲みつく細菌が剥がれ落ちた粘膜、唾液、食べかすなどに含まれるタンパク質を分解すると、口臭の原因となるガスが発生します。
そのため、朝起きたときに口臭が強くなりやすいのです。
緊張時も唾液の分泌量が少なくなり、口の中で細菌が繁殖しやすく、口臭を強く感じることがあります。
疲労時や空腹時には、エネルギーを体に補うためにケトン体が作られます。
ケトン体は甘酸っぱいような臭いが特徴です。
ケトン体を含む血液が肺に到達し、呼気として排泄されると甘酸っぱいような口臭がします。
ニンニクやアルコールなど臭いが強いものを食べたときにも口臭が強くなりやすいです。
食べものに含まれる臭い物質が血液中に取り込まれ、肺から呼気として排泄されて強い口臭になります。
これは一時的な口臭です。
病的口臭とは、何らかの疾患が原因の口臭のことです。
歯周病、口腔粘膜の炎症、糖尿病、肝疾患、腎疾患、副鼻腔炎、悪性腫瘍などが口臭の原因となることがあります。
口臭は遺伝するの?実は関係ない?
口臭は生活の結果生まれるもので、遺伝は関係していないと考えられています。
起床時、空腹時、緊張地、疲労時などの口臭は誰にでも見られるものです。
寝ている間は唾液の分泌が少なくなってしまうことが一般的だし、空腹時や疲労時にはケトン体が作られることは体の機能として当たり前のことだし、緊張すれば唾液の分泌が少なくなるのは生理的な反応です。
生理的口臭と遺伝は関係ありません。
しかし、家族で口臭に悩んでいることがあります。
糖尿病や肝疾患などの病気は遺伝が関係していることがあります。
つまり、遺伝子が関係する病気によって家族で口臭が発生することがあるのです。
生理的な口臭は対策を!
生理的口臭は予防できます。
唾液の分泌量が少なくなると口臭が発生しやすくなるので、口の中を常に潤った状態に保つように気をつけます。
こまめに水を飲むようにすると口の中が乾きにくいです。
一度に大量に水分摂取をするのではなく、ちょこちょことこまめに飲むことがポイントです。
起床時に口臭が気になるようなら、起床後に歯磨きをするとよいでしょう。
朝食前に歯磨き粉を使って歯磨きをすると、朝食をおいしく感じられないというなら、歯磨き粉なしで歯磨きするとよいです。
口をゆすぐだけでも違います。
歯周病は口臭の原因となるので、歯磨きをして予防していきましょう。
歯と歯茎の境目は磨き残しをしやすいので、特に丁寧に磨きます。
ハブラシを45度の角度で歯と歯茎の境目に当て、小刻みに動かしましょう。
すでに歯周病の場合は歯科医での治療が必要です。
口臭は遺伝する病気で発生する可能性が…
遺伝が関係している病気による口臭の場合は、病気の治療が必要です。
医師に相談をして、医師に指示に従ってください。
また、疾患が発生するのは遺伝の問題だけでなく、環境も関係しているといわれています。
ある病気になりやすい遺伝子を持っていても、環境を整えることで病気発祥のリスクを抑えられると考えられているのです。
病気が原因の口臭の場合も、歯磨きをするなどして予防していくことが大切です。