緑茶で口の中をきれいにして口臭予防
緑茶が口臭予防に役立つ理由は3つあります。
1つめは「直茶で口の中を清潔にする」ことです。
口臭の原因が口の中の細菌です。
口の中に棲みつく細菌は数多くいて、その中には食べもののカス、唾液、剥がれ落ちが粘膜などに含まれるタンパク質を分解し、口臭の原因となる臭い物質を作り出すものがいます。口臭のもととなる臭い物質には、メチルメプカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイドなどがあります。
これらが、タマネギが腐ったような臭い、卵が腐ったような臭い、キャベツが腐ったような臭いといった口臭を発生させます。
口臭予防のためにまず大切なことが、食べもののカスが口の中に残らないようにすることです。
食べもののカスが残っていると、それをもとにして口の中の細菌が嫌な臭い物質を作り出してしまいます。
歯磨きをすることが一番よいのですが、歯磨きができないこともあります。
そんなときに緑茶を使ってみるとよいでしょう。
緑茶を飲めば口の中に残っている食べかすを洗い流してくれます。
歯に付着している食べかすは緑茶を飲むだけでは落としにくいので、口の中でクチュクチュとうがいをして食べかすを落とすようにするとよいでしょう。
このときに、少し強めの力でクチュクチュすることがポイントです。
緑茶で殺菌をして口臭予防
2つめは「緑茶での殺菌」です。
口の中に棲みつく嫌な臭いを作りだす菌を抑制することも口臭予防のポイントです。
緑茶には殺菌作用があります。
コレラ菌、赤痢菌、チフス菌、百日咳菌、肺炎マイコプラズマ、腸炎ビブリオ、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、ヘリコバクター・ピロリ、白癬菌、腸管出血性大腸菌O157などに対する抗菌効果が知られています。
すし屋で働く人は昔から緑茶を殺菌消毒として利用してきたようです。昔からの日本人の知恵です。
緑茶に含まれる殺菌作用を示す成分がカテキンです。カテキンには、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの4種類がありますが、その中でも殺菌力が強いものがエピガロカテキンガレートです。
緑茶には、これら4つのカテキンが豊富に含まれています。
口臭予防に役立てるためには、口全体に緑茶を行きわたらせたいので、緑茶を使ってうがいをするとよいでしょう。
口の中で緑茶をクチュクチュとします。
口の中のすみずみにまで緑茶が行きわたるようにしてください。
緑茶でうがいをした後には、口の中がさっぱりすることでしょう。
空腹時や緊張しているときには唾液分泌量が減り、細菌が繁殖しやすくなるので、こういったタイミングでうがいをするとよいでしょう。
緑茶で腸内環境を整えて口臭予防
3つめは「緑茶で腸内環境を整える」ということです。
口臭は口の中の問題だけでなく、腸に原因があることもあります。
腸内には1000兆個以上もの細菌が棲みついています。
人間に有益な働きをしてくれるものを善玉菌、悪影響を与えると考えられるものを悪玉菌、どちらでもないものを日和見菌と呼んでいます。
腸内の悪玉菌は有害物質を作りだし、中には強い臭いのする物質もあります。
これらの物質は腸壁から吸収されてしまうことがあり、腸から吸収されたものは血液中に入り込んで、血液にのって全身を巡って汗として排泄されたり、肺に到達をして呼気として排泄されたりします。
呼気として臭い物質が排泄されると、息の臭いが嫌なものになります。
そのため、口臭予防のためには腸内環境を整えることも大切です。
緑茶には腸内環境を整える働きが期待できます。
緑茶を4週間摂取してもらい、その後に糞便中の細菌を分離・解析したところ、腸内細菌の総数や有益なビフィズス菌には影響を与えず、有害であるとされるウェルッシュ菌などが抑えられたという試験報告があります。
この試験では茶カテキンを1日に840mg、4週間継続して摂取しています。
口臭予防には、毎日継続してカテキン量の多い緑茶を摂取することがよさそうです。